AQUOS sense9の充電速度に関して、「AQUOS sense9は急速充電に対応している?」という基本的な疑問から、「実際のAQUOS sense9の充電スピードは?」という具体的な性能まで、気になる点は多いでしょう。
しかし、なぜか充電が遅いと感じたり、あるいは急速充電できないといった予期せぬ問題に直面することも少なくありません。
この記事では、シャープが公式に発表している充電 ワット数のスペックから、バッテリー性能を最大限に引き出すための急速充電 設定、そしてワイヤレス充電への対応可否まで、あらゆる疑問に答えるべく情報を網羅的に解説します。
さらに、充電器は純正品を選ぶべきか、それとも市販のAQUOS sense9の充電器でおすすめ品があるのかについても、詳しく掘り下げていきます。
AQUOS sense9の充電速度の基本と対応規格
- AQUOS sense9は急速充電に対応している?
- 公式発表のAQUOS sense9の充電スピードは?
- 急速充電に必要な充電ワット数とは
- ワイヤレス充電には対応しているの?
- インテリジェントチャージなど急速充電の設定
AQUOS sense9は急速充電に対応している?

結論から言うと、AQUOS sense9は非常に高性能な急速充電に対応しています。
このスマートフォンは、近年の多くのデジタル機器で標準となっている「USB Power Delivery Revision3.0(USB PD)」という高速充電規格を採用しています。
これにより、従来のUSB充電(多くは5W程度)とは比較にならないほどの大容量の電力を、安全かつ効率的にバッテリーへ供給することが可能です。
AQUOS sense9には、同価格帯のスマートフォンの中でも特に大容量な5,000mAhのバッテリーが搭載されています。
通常、バッテリー容量が大きければ大きいほど充電時間は長くなる傾向にありますが、このUSB PD技術のおかげで、その大きさを感じさせないスピーディーな充電を実現しているのです。
ただし、この優れた性能を最大限に引き出すためには、後述するUSB PDに対応した充電器と、両端がUSB Type-C端子のケーブルを正しく使用することが絶対条件となります。
一昔前のUSB-A端子を持つ充電器では、残念ながら急速充電は行われないため注意が必要です。
AQUOS sense9は、USB Power Delivery Revision3.0という国際標準規格に対応しており、パワフルで安定した急速充電が可能です。
公式発表のAQUOS sense9の充電スピードは?

シャープの公式ウェブサイトによると、AQUOS sense9の充電時間は約100分と公表されています。
これは、バッテリーが空の状態から100%の満充電になるまでのおおよその時間を示しています。(参照:シャープ株式会社 AQUOS sense9公式スペック)
様々なメディアやユーザーによる実際の充電速度テストでも、この公式値に非常に近い結果が報告されています。
特に注目すべきは、充電開始からの立ち上がりの速さです。
例えば、ある実測データでは以下のような驚くべき結果が示されました。
- 充電開始から30分後:バッテリー残量が約55%まで回復
- 充電開始から60分後:バッテリー残量が約91%まで回復
このように、わずか1時間で全体の9割以上を充電できる能力は、多忙な現代のライフスタイルにおいて大きなアドバンテージとなります。
急な外出前や短い休憩時間でも、1日を乗り切るのに十分なバッテリー量を確保できるでしょう。
残りの約10%に比較的時間がかかるのは、バッテリーへの負荷を軽減し、製品寿命を延ばすためのインテリジェントな電力制御が働くためであり、これは故障ではありません。
「朝、充電を忘れてた!」という絶望的な状況でも、朝食や身支度をしている30分で半分以上も充電できる計算です。
これは本当に心強いですね。
急速充電に必要な充電ワット数とは

AQUOS sense9の公式スペックシートには、対応する給電W(ワット)数として最大36Wと明記されています。
ワット数は、電力を供給する力の大きさを示す単位であり、この数値が大きいほど充電スピードは速くなります。
AQUOS sense9が持つ約100分という高速充電性能は、この36Wの受け入れ能力に基づいています。
ただし、注意したいのは、充電中ずっと36Wの電力が供給され続けるわけではないという点です。
多くの実測テストによれば、たとえ65Wなどの高出力な充電器を使用した場合でも、実際の充電中は20Wから27W前後で安定して推移することが確認されています。
これは、端末の温度やバッテリーの充電状況をリアルタイムで監視し、バッテリーへの負荷が最もかからない最適な電力に自動で調整する、後述の「インテリジェントチャージ」機能が巧みに働いているためです。
充電器選びのポイント
AQUOS sense9の性能を十分に引き出すためには、最低でも20W以上、理想を言えば30W以上の出力を持つUSB PD対応充電器を選ぶことを強くおすすめします。
USB PDという規格は、「USB-IF(USB Implementers Forum)」という標準化団体によって定められており、この規格に準拠した製品を選ぶことが安全性の観点からも重要です。
iPhoneに付属していたような古い5Wの充電器では、満充電に数時間以上かかってしまう可能性があります。
ワイヤレス充電には対応しているの?

結論として、AQUOS sense9はワイヤレス充電(Qi規格など)には対応していません。
充電方法は、本体下部に搭載されているUSB Type-Cポートを介した有線接続のみとなります。
ケーブルを必要とせず、充電パッドに置くだけで手軽に充電できるワイヤレス充電は便利な機能ですが、いくつかの理由からミドルレンジのスマートフォンでは搭載が見送られる傾向にあります。
主な理由としては、内部に専用コイルを搭載する必要があるため、コストが上がってしまうこと、そして本体の厚みや重量が増加してしまうことなどが挙げられます。
AQUOS sense9は、ワイヤレス充電機能を搭載しない代わりに、5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しつつも軽量なボディを維持し、有線での急速充電性能を高めることにリソースを集中させた、非常にバランスの取れたモデルと言えるでしょう。
市販されている「置くだけ充電」対応の充電パッドやスタンドの上にAQUOS sense9を置いても、充電することはできませんので、購入の際はご注意ください。
インテリジェントチャージなど急速充電の設定

AQUOS sense9の大きな特徴の一つが、単に速く充電するだけでなく、バッテリーの寿命を長く保つためのシャープ独自の賢い充電制御機能「インテリジェントチャージ」です。
この機能は、ユーザーが特に意識しなくても自動で最適化を行いますが、設定画面からさらに細かく自分の使い方に合わせることも可能です。
「設定」アプリ内の「電池」の項目から、主に以下の二つの重要な設定が行えます。
バッテリーを長持ちさせる2つの重要設定
- 最大充電量を変更
この設定をオンにすると、充電量が自動的に90%でストップします。リチウムイオンバッテリーは、常に100%の満充電状態に置かれると劣化が早まる特性があります。この機能を活用することで、過充電によるバッテリーへのストレスを大幅に軽減し、シャープによれば3年後もバッテリー容量90%以上を維持することを目指しています。 - 画面消灯中のみ充電
ゲームや動画視聴など、スマートフォンを操作しながら充電する際に非常に有効な設定です。これをオンにすると、画面が点灯している間はバッテリーへの充電を一時停止し、充電器からの電力を直接スマートフォンの動作に使用します。これにより、充電と本体動作による二重の発熱を抑え、バッテリーの劣化を防ぎます。
これらの設定は、充電時間を物理的に速くするものではありません。
しかし、長期的な視点でスマートフォンのパフォーマンスを維持し、数年後も快適に使い続けるためには非常に重要な機能です。
購入後はぜひ一度、ご自身の使い方に合わせて設定を見直してみることをおすすめします。
AQUOS sense9の充電速度が遅い原因と対処法
- 充電遅いと感じるユーザーの口コミ
- なぜAQUOSは低速充電になるのか?その原因
- 急速充電できないときのチェックポイント
- 充電器は純正品(SH-AC05)を使うべき?
- 市販のAQUOS sense9用充電器のおすすめ品
- 快適なAQUOS sense9の充電速度のための要点
充電遅いと感じるユーザーの口コミ

AQUOS sense9は優れた急速充電性能を誇る一方で、一部のユーザーからは「なぜか充電が異常に遅い」「満充電まで3時間以上もかかる」といった声が上がっているのも事実です。
価格.comなどの口コミ掲示板では、同様の症状を経験したユーザーによる情報交換が活発に行われています。
「普段は1時間ちょっとで90%くらいまで充電できるのに、たまにものすごく遅くなる時があります。画面には『急速充電中』と表示されているのに、ワットチェッカーで測ると実際は3Wくらいしか出ていないみたいで…。
一度この状態になると、再起動するまで直りません。」
このように、特定の条件下で急速充電が正常に機能せず、通常充電(5V/1A=5W)よりもさらに遅い3W程度の低速充電状態に陥ってしまう、通称「3W病」とも呼ばれる現象が報告されています。
多くの報告によれば、この現象は毎回必ず発生するわけではなく、数回の充電に1回程度の頻度で突発的に起こるとされています。
これは単なる充電器との相性問題だけでなく、端末側のソフトウェアに何らかの原因がある可能性を示唆しています。
なぜAQUOSは低速充電になるのか?その原因

AQUOS sense9の充電が遅くなる、あるいは「低速充電中」と表示される場合、考えられる原因は一つではありません。
単純な見落としから、少し厄介なソフトウェアの問題まで、複数の可能性が考えられます。
充電が遅くなる主な原因リスト
- 充電機器が急速充電に非対応:これが最も頻繁に見られる原因です。コンセントに差す充電器の出力が低い(5Wなど)、あるいはUSB-A端子のものである場合、急速充電は行われません。また、ケーブルがPD規格に対応していない場合も同様です。
- インテリジェントチャージの正常な作動:バッテリー残量が多い時(特に90%以上)や、動画視聴やゲームなどで端末が高温になっている時は、バッテリー保護機能が働いて意図的に充電速度が抑制されます。これは故障ではなく、製品仕様による正常な動作です。
- ソフトウェアの一時的な不具合:前述の口コミで見られる「3W病」とも言える現象は、OSや充電を制御するファームウェアに起因する一時的なバグである可能性が濃厚です。今後のソフトウェアアップデートで改善されることが期待されます。
- 電力供給が不安定な電源元:パソコンのUSBポートや、車のシガーソケット、一部のモバイルバッテリーからの給電は、供給電力が不安定であったり、元々の出力が低かったりするため、低速充電の原因となります。
問題が発生した場合、まずはご自身の充電環境が急速充電の条件を満たしているかを冷静に確認することが、解決への最も確実な第一歩となります。
急速充電できないときのチェックポイント

「急速充電対応の機器を使っているはずなのに、なぜか遅い!」と感じた時は、以下のポイントを順番に確認してみてください。
多くの場合、いずれかの手順で問題が解決します。
急速充電できない時のトラブルシューティング手順
- 充電器とケーブルの仕様を再確認する
まず、充電器の差込口はUSB Type-Cになっていますか?そして、使用しているケーブルは両端がType-C端子で、かつUSB PD対応品ですか?よくある間違いが、片方が昔ながらのUSB-Aになっているケーブルの使用です。この組み合わせでは急速充電はできません。 - 壁のコンセントから直接電源を取る
延長コードや電源タップ(タコ足配線)は、電力供給が不安定になる原因です。一度それらを取り外し、充電器を壁のコンセントに直接接続して充電速度に変化があるか試してみてください。 - 端末の温度が高くないか確認する
充電しながらのゲームプレイや動画視聴は、本体がかなりの熱を持ちます。手で触れてみて温かい、あるいは熱いと感じる場合は、バッテリー保護機能が作動している可能性が高いです。一度充電を中断し、端末を冷ましてから再度充電を開始してください。 - スマートフォンを再起動する
これが最も効果的な対処法として、多くのユーザーが報告している最終手段です。上記3点を確認しても改善しない場合、端末を再起動してください。これにより、充電を制御しているシステムプロセスがリセットされ、正常な充電速度に戻ることがほとんどです。
充電器は純正品(SH-AC05)を使うべき?

シャープからは、AQUOS sense9の急速充電性能を100%引き出すために設計された純正ACアダプター「SH-AC05」がオプション品として販売されています。
純正品を選ぶことには、明確なメリットといくつかのデメリットが存在します。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
純正品 (SH-AC05) | ・完全な互換性と安全性が保証されている ・万が一トラブルがあった際のサポートが受けやすい ・製品の性能を最大限に引き出せる安心感 | ・市販品に比べて価格が比較的高価 ・家電量販店などでの取り扱いが少なく入手しにくい場合がある |
結論として、「どの充電器を選べばいいか全く分からない」「機器の相性などを気にするのが面倒」「何よりも安心と安全を最優先したい」という方にとっては、純正品が最も確実で後悔のない選択肢と言えるでしょう。
ただし、AQUOS sense9の製品パッケージには充電器が同梱されていないため、必要であれば別途購入する必要があります。
市販のAQUOS sense9用充電器のおすすめ品

純正品以外の選択肢として、信頼できるメーカーが製造している市販の充電器を選ぶのも非常に賢い方法です。
選ぶ際の絶対条件は「USB Power Delivery対応」で「出力が20W以上」の製品です。
幸い、現在ではこの条件を満たし、かつコストパフォーマンスに優れた製品が市場に数多く存在します。
以下に、ユーザーのニーズに合わせた充電器選びのタイプの例を挙げます。
タイプ | 出力の目安 | 特徴 | おすすめのユーザー |
---|---|---|---|
コンパクト・低価格タイプ | 20W~30W | 小型軽量で持ち運びに最適。価格も手頃で、急速充電の性能を十分に体感できる。 | 初めてPD充電器を買う方、コスパ重視の方 |
バランス・万能タイプ | 30W~45W | sense9の性能を余裕で引き出せる。タブレットや一部のノートPCとも兼用可能。 | 複数のデバイスを1台で充電したい方 |
高出力・複数ポートタイプ | 65W以上 | スマホとノートPCなどを同時に急速充電できる。ポートが2つ以上あるものが多い。 | 多くのガジェットを持ち歩く方、家族と共用したい方 |
AnkerやCIO、UGREENといった信頼性の高いサードパーティ製の充電器は、品質、安全性、価格のバランスが良く、世界中のユーザーから支持されています。
また、最近ではダイソーが770円(税込)で20WのPD対応充電器を販売しており、「とにかく安く急速充電を試したい」という方には魅力的な選択肢です。
そして、充電器と同じくらい重要なのが、60W以上の電力供給に対応したUSB C to Cケーブルを選ぶことです。
せっかく高出力な充電器を用意しても、ケーブルの性能が低いと宝の持ち腐れになってしまいますので、セットで適切なものを選ぶようにしましょう。