こんにちは、「スマリズ」のNaoです。
最近、「Nothing ウォッチ Pro3」というキーワードでスマートウォッチを探している方が増えているみたいですね。
Nothing Phoneでおなじみの、あのスタイリッシュなNothingから新しい「Pro」モデルが出たとなれば、気になっちゃいますよね。
私も「ついにNothing本体からWatch Proの新型が?」と思って、すごくワクワクしながら情報を探してみました。
でも、調べてみると「あれ?」と思うことが出てきたんです。
「Nothing ウォッチ Pro3」という名前で検索しても、なかなか「これだ!」という製品がハッキリと出てこない。
それもそのはず、実は多くの方が探しているその製品は、Nothingのサブブランドである「CMF by Nothing」から発売された「CMF Watch 3 Pro」というモデルなんです。
この記事では、その「CMF Watch 3 Pro」が、皆さんの探している「Nothing ウォッチ Pro3」として期待している機能を持っているのか、特に気になる発売日や価格、高精度と言われるデュアルバンドGPSの性能、通話機能、そしてiPhoneでLINEの通知が使えるのか、といった点を詳しく掘り下げていきます。
先に結論からお伝えすると、このウォッチ、「ある条件」を満たす人には最高のコスパ機になりますが、一方で「別のある条件」の人には全くおすすめできない、非常に評価が分かれるモデルでした。
ぜひ最後まで読んで、ご自身にとって「買い」かどうか、見極める材料にしていただけると嬉しいです。
Nothing ウォッチ Pro3の正体はCMF
- 探す製品はCMF Watch 3 Pro
- 発売日と価格
- 高精度なデュアルバンドGPS
- 通話機能とスピーカー
- バッテリー持ちと充電
探す製品はCMF Watch 3 Pro

結論から言うと、「Nothing Watch Pro 3」という名前の製品は、2025年11月現在、存在しません。
私たちが探している製品の正式名称は、Nothingのサブブランドである「CMF by Nothing」から発売された「CMF Watch 3 Pro」(シーエムエフ ウォッチ スリー プロ)です。
「え、じゃあNothingと関係ないの?」と思うかもですが、そうではありません。
ここが少しややこしいのですが、重要なポイントです。
NothingとCMFの関係とは?
CMFは、Nothingの「優れたデザイン」や「品質」のDNAを受け継ぎつつ、より手頃な価格帯(低価格市場)で製品を提供するために作られた戦略的なサブブランドです。
なぜこんな戦略をとるのかというと、Nothing本体がAppleやSamsungと競うプレミアムなブランドイメージを維持するため(ブランド・ダイリューション=ブランド価値の希薄化を防ぐため)ですね。
Nothing本体はプレミアム路線、CMFがAmazfitやXiaomiがひしめく1万円台の激戦区を担当する、という役割分担です。
CMFは、Nothingのデザイン哲学を低価格市場に届けるための「別動隊」というわけです。
だから、「CMF Watch 3 Pro」はNothingの血統を受け継いだ、「安くてもデザインが洗練されたスマートウォッチ」という位置づけなんです。
実際、1万円台にありがちな安価なプラスチック感はなく、アルミニウム合金フレームを使った筐体は、手に取ると価格以上の高級感があり、まさにNothingらしさを感じさせます。
発売日と価格

では、その「CMF Watch 3 Pro」の基本情報を見てみましょう。
日本国内では、2025年7月22日に発売されました。価格は13,800円(税込)です。
この価格設定、かなり戦略的だなと思います。
海外での希望小売価格(MSRP)は$99(約15,000円弱 ※$1=150円換算)なんですが、日本の税込価格はそれよりも少し安いくらいの設定ですね。
さらに、海外のレビューなどを見ていると、発売直後からセールで$79や$89で販売されていることも多いみたいです。
日本円にすると12,000円前後でしょうか。
日本国内でも、Amazonのセールなどで1万円ちょっとでこのスペックが手に入るチャンスがあるかも、と考えると、コストパフォーマンスは非常に高く見えます。
高精度なデュアルバンドGPS

このウォッチが「Pro」を名乗り、1万円台の他の製品と一線を画す最大の理由が、このGPS性能だと思います。
安価なスマートウォッチのGPSって、正直「おまけ」程度で、ビル街や森の中だと位置が飛んじゃうことも多いですよね。
ログを見たら「あれ、俺、ビルの上走ってることになってる…」みたいな。
でも「CMF Watch 3 Pro」は、Apple Watch Ultraのような数十万円クラスのモデルや、Garminといった本格的なGPSウォッチに搭載される「デュアルバンドGPS (L1+L5)」を採用しています。
これは1万円台のウォッチとしては、はっきり言って「異常」なオーバースペックです。
デュアルバンドGPS (L1+L5) とは?
簡単に言うと、従来のGPS(L1信号のみ)に加えて、より高精度なL5信号という「2種類」の電波を同時に受信する技術です。
高層ビル街や深い谷間などでは、GPS信号が建物に反射して「マルチパス」という誤差が生まれるのですが、L1+L5デュアルバンドGPSはこの反射波の影響を受けにくく、より正確な位置情報を把握できます。
実際のレビューでも、その精度は「驚異的」「非常に堅実(rock-solid)」と高く評価されていて、高価なGarminウォッチのログと「ほぼ完璧に一致した」とか、「通りのどちら側を走ったか分かるほど正確」なんて声もあるくらいです。
ランニングやサイクリング、登山などで正確なログを取りたい人にとって、これはとんでもない魅力ですね。
通話機能とスピーカー

スマートウォッチとしての基本的な機能、通話についてもチェックしておきましょう。
「CMF Watch 3 Pro」は、マイクとスピーカーを内蔵しています。
スマホとBluetoothで接続していれば、ウォッチ本体で電話に出たり、かけたりすることが可能です。
スマホをカバンやポケットから取り出さずにサッと通話できるのは、やっぱり便利ですよね。
例えば、料理中で手が濡れていたり、荷物で両手がふさがっていたりする時なんかに、手首で通話が完結するのはスマートです。
ただ、レビューを見る限り、あくまでウォッチのスピーカーなので、音質は「緊急用」や「ちょっとした確認用」くらいに考えておくのが良さそうです。
静かな室内なら問題なさそうですが、騒がしい屋外で長電話するのには向いていないかな、と思います。
バッテリー持ちと充電

バッテリー性能も、このウォッチの大きな強みです。
スマートウォッチって、機能が増えれば増えるほどバッテリー持ちが悪くなるのが悩みどころですよね。
例えばApple Watch SE(第2世代)が最大18時間(つまり毎日の充電が必須)なのに対して、「CMF Watch 3 Pro」は公称で最大13日間という、圧倒的なスタミナを持っています。
実際のバッテリー持ちは?
公称値はあくまで「通常使用」なので、実際はもっと短くなるのが普通ですが、このウォッチはかなり優秀みたいです。
レビューを見ていると、画面常時表示(AOD)をオンにした、割とヘビーな使い方でも「4日〜4.5日」は持った、という報告が多いですね。
AODをオフにすれば、1週間以上は余裕で持ちそうです。
これなら、数日間の旅行や出張くらいなら充電器を持っていかなくても安心できそうです。
頻繁に充電するのが面倒くさい、という人には最高の選択肢かもしれません。
注意点:充電器の接続はちょっと不安定かも
ただし、一点だけ気になる点が。
付属の磁気充電パックの磁力が弱いらしく、「非常に不安定(flimsy)」で「ちょっと触れるとすぐ外れる」という指摘がいくつかのレビューで見られました。
寝る前に充電セットしたつもりが、朝起きたら外れてて充電できてなかった…なんて悲劇も起こりうるかも。
充電する際は、安定した場所に置いてそっと触らないようにするのが良さそうです。
これは地味にストレスになるポイントかもしれませんね。
Nothing ウォッチ Pro3の注意点
- ChatGPTとAI機能の制限
- iPhoneでLINE通知は使える?
- 健康機能の精度とバグ
- Watch Pro 2や競合との比較
- ストラップ交換と文字盤
- 結論:Nothing ウォッチ Pro3は買いか
ChatGPTとAI機能の制限

このウォッチの最大のウリの一つとして、「ChatGPT連携」や「AIコーチング」が宣伝されています。
「手首にChatGPTを」なんて、未来感ありますよね。
私もこれに一番ワクワクしました。
ですが、この機能、ほぼ全ての人にとって「使えません」。
これは誇張ではなく、事実です。
【最重要】AI機能は「Nothing Phone」専用です
Nothingの公式製品ページにも、本当に小さなアスタリスク(*)で書かれているのですが、これらのAI機能は「Nothing OSでのみ利用可能」なんです。(出典:Nothing公式サイト CMF Watch 3 Pro 製品ページ)
つまり、Nothing Phone (1) や (2) 、(3a) といった、Nothing製のスマートフォンを持っていないと、ChatGPT連携は一切使えません。
一般的なAndroidスマホ(PixelやXperia、Galaxyなど)や、iPhoneでは利用不可です。
この事実はあまり大きく宣伝されておらず、海外のコミュニティ(Redditなど)では「虚偽広告だ」「騙された」と激しく非難されているほど、重大な制限事項です。
「AIが使える安いスマートウォッチ」を期待して買うと、100%後悔することになります。
これは、Nothing Phoneを一緒に買わせるための「エコシステムへのロックイン戦略」なんだな、と私は分析しています。
このやり方は、ちょっと誠実じゃないかな…と感じてしまいますね。
iPhoneでLINE通知は使える?

では、AIは諦めるとして、iPhoneユーザーにとってスマートウォッチの必須機能である「通知」はどうでしょうか。
特にLINEの通知、これが来ないと困りますよね。
結論から言うと、絶望的です。
海外のレビューではあまり言及されませんが、日本のレビューサイトで、「注:iPhoneでのLINEメッセージ表示はサポートされていません」という、致命的な一文が確認されました。
ChatGPTが使えないだけでなく、まさかのLINE通知も非対応…。
これだけでもiPhoneユーザーにとっては「買う理由なし」レベルですが、さらに追い打ちがあります。
- 音声アシスタント(Siri)の呼び出しもレスポンスがかなり遅れる。
- もう一つのAI機能である音声文字起こし機能は「英語のみ対応」。
これらの事実を総合すると、iPhoneユーザーにとって「CMF Watch 3 Pro」は、スマート機能がほぼ全滅していると言っても過言ではありません。
iPhoneユーザーへの結論
iPhoneユーザーの方が「CMF Watch 3 Pro」を買うのは、おすすめしません。
LINE通知が来ない、AIも使えないとなると、それはもはや「スマートウォッチ」ではなく、「大きくてGPS精度が高い、万歩計付きのデジタル時計」です。
これでは買う価値が著しく下がってしまいます。
iPhoneユーザーの方は、素直にApple Watch SEや、他のiPhone対応を謳うウォッチ(例えばAmazfitなど)を検討する方が賢明です。
健康機能の精度とバグ

「Pro」という名前から、健康管理機能の精度も期待したいところですが、ここにも懸念があります。
このウォッチの「Pro」は、あくまでGPS精度に全振りされている、と考えるべきかもしれません。
GPS精度は「Proレベル」で間違いないのですが、それ以外の日常的な健康センサー、心拍数、血中酸素(SpO2)、歩数計の精度については「懐疑的」なレビューが多いんです。
- 「ストラップが少し緩いと心拍数 (BPM) が大きく外れる」
- 「血中酸素(SpO2)の精度がやや欠けている」
- 「歩数計が不正確」
これらのセンサーは、あくまで「目安」程度に捉え、医療レベルの精度を期待してはいけない、ということですね。
特に心拍数や睡眠のログを重視する人にとっては、信頼性の面で物足りないかもしれません。
報告されている具体的な不具合
さらに、Reddit(海外の掲示板)では、実ユーザーから以下のような「バグ報告」も上がっています。
ハードウェアのスペックは高くても、ソフトウェアが不安定では台無しですよね。
報告されているバグの例
- 通知バグ: 新しい通知が来ても、なぜか1時間前の古い未読メッセージがウォッチに表示される。
- 歩数計バグ: 歩数が明らかに正確ではない。
CMFの前モデル(Pro 1やPro 2)でも、「バグが多いままアップデートが来なくなった」というコミュニティの声があり、「売るだけ売ってサポートは手薄」という「発売と放置」のビジネスモデルである可能性が指摘されています。
購入するということは、ハードウェアの魅力だけでなく、この「ソフトウェアが改善されないかもしれないリスク」も一緒に受け入れる、ということになりそうです。
安定した動作と長期的なアップデートを望むなら、AmazfitやApple、Samsungといった実績のあるブランドの方が安心かもしれません。
Watch Pro 2や競合との比較

じゃあ、価格が下がった旧モデルの「CMF Watch Pro 2」や、同価格帯のライバルと比べてどうなんでしょうか。
ここ、すごく悩みどころですよね。
vs CMF Watch Pro 2 (旧モデル)
Pro 3はPro 2から、主に以下の点が進化しました。価格差は$30(日本円で約4,000〜5,000円)です。
- 画面が大きくなった (1.32インチ → 1.43インチ)
- GPSがシングルバンドからデュアルバンドに劇的に進化した
- バッテリーが少し増えた (最大11日 → 13日)
- AI機能が追加された(※ただしNothing Phone限定)
結論、「高精度なGPS」を求めるランナーやサイクリストなら、この価格差でPro 3を選ぶ価値は十分あります。
デュアルバンドGPSの有無は、ログの信頼性に直結しますからね。
逆に、GPSはほとんど使わず、デザインや通知、バッテリー持ちだけが目当てなら、価格が下がったPro 2でも基本的なニーズは満たせるかもしれません。
vs Amazfit (競合)
1万円台のスマートウォッチで最大のライバルとなるのが「Amazfit」ブランドです。
これは、予算100ドルのユーザーが直面する、最も現実的なトレードオフだと思います。
この2つの選択は、海外のレビューサイトで「スタイル vs 信頼性」と見事に要約されています。
| CMF Watch 3 Pro | Amazfit (Bip / Activeなど) | |
|---|---|---|
| 強み | 洗練されたデザイン、UIのスムーズさ デュアルバンドGPSの精度 大型AMOLED(有機EL)画面 | 健康トラッキング(心拍数・睡眠)の信頼性 安定したアプリ(Zepp OS)とソフトウェア 長年の実績とデータ蓄積 |
| 弱み | 健康トラッキングの精度に疑問 ソフトウェアのバグ、サポートの懸念 | GPS精度(同価格帯)はCMFに劣る可能性 一部モデルはLCD(液晶)画面 |
まさに一長一短ですね。見た目とUIのスムーズさ、そして何よりGPS精度を取るなら「CMF」。
日々の健康データの信頼性と安定した動作を求めるなら「Amazfit」という選択になりそうです。
ストラップ交換と文字盤

最後に、カスタマイズ性についてです。
どんなに機能が良くても、見た目が気に入らないと毎日着けられませんよね。
「CMF Watch 3 Pro」は、安価なモデルにありがちな「専用ストラップ」ではなく、一般的な「22mm」幅の時計バンド(ストラップ)に対応しています。
これはすごく嬉しいポイントですね。Apple WatchやPixel Watchのような高価な独自規格のストラップではなく、AmazonやAliExpressなどで数百円から売られている、多種多様なナイロン、レザー、メタルの22mmバンドを自由に買って交換できます。
本体は1万円台とは思えないほど高見えするので、安いバンドと組み合わせても、TPOに合わせて「見た目」を最大限にカスタマイズして楽しめそうです。
これはCMFの製品哲学に合致した、消費者フレンドリーな仕様だと思います。
文字盤(ウォッチフェイス)も120種類以上用意されていて、コンパニオンアプリの「Nothing X アプリ」を通じて設定します。
スマホのアルバム写真を使った自作文字盤や、アプリの「AI背景生成機能」でオリジナルの文字盤を作ることもできるみたいで、カスタマイズ性はかなり高いと言っていいでしょう。
結論:Nothing ウォッチ Pro3は買いか
さて、長々と分析してきましたが、「Nothing ウォッチ Pro3」こと「CMF Watch 3 Pro」は、結局「買い」なのでしょうか。
このウォッチは、レビューで「価格設定が間違ってる(ほど安い)」と絶賛される一方で、「虚偽広告だ」と激しく非難される、非常に稀有な製品です。
そして、私の分析では「どちらの評価も正しい」です。
このウォッチの価値は、あなたが持っているスマホと、何を「Pro」の機能として求めるかによって天国にも地獄にもなります。
【強く推奨】このウォッチを買うべき人
- Nothing Phone ユーザー 唯一、ChatGPT連携を含む「全てのAI機能」を体験できる人です。Nothingエコシステムの連携をフルに享受でき、「価格設定が間違っている」ほどの価値を体験できる、最高のパートナーになります。
- GPS精度を最重要視するAndroidユーザー AI機能は使えませんが、「デュアルバンドGPS」「スムーズなUI」「大型AMOLED」「圧倒的バッテリー」というハードウェアのPro機能は全て手に入ります。特にランナーやサイクリストにとって、このGPS精度が1万円台というのは驚異的です。
【非推奨】このウォッチを買ってはいけない人
- iPhone ユーザー(特に日本の人) 絶対に買ってはいけません。この記事で再三お伝えした通り、LINE通知は来ず、ChatGPTも使えず、スマート機能がほぼ全滅します。不正確かもしれない健康センサーとバグが残る、「大きくて重い、通知もまともに来ないデジタル時計」になってしまいます。
- 高精度な健康トラッカー(心拍数・睡眠)を求める人 GPS以外の精度には疑問符が残ります。日々の健康管理の「信頼性」を求めるなら、Amazfitの各モデルなど、Zepp OSのような実績のあるブランドを選ぶ方が賢明です。
- ソフトウェアのバグやサポート体制が気になる人 「発売と放置」の懸念が拭えません。通知バグなどが将来的に修正される保証はありません。安定動作と長期サポートを望むなら、購入を避けるべきです。
この記事が、「Nothing ウォッチ Pro3」を探していた皆さんの疑問を解消し、ご自身にとって最適な選択をするためのお役に立てれば幸いです。

