「Pixel9はゴミかもしれない」という厳しい評判を目にして、購入をためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
新しいスマートフォン選びで失敗や後悔はしたくないものです。
この記事では、インターネット上で囁かれる「Pixel9がゴミ」という説の真相を解明するため、客観的な情報に基づき、その評価を徹底的に分析します。
具体的には、多くのユーザーが満足している良い点、そして不満の声が上がる悪い点の両方を詳しく掘り下げていきます。
例えば、所有欲を満たすと評判のデザイン製や、Pixelシリーズの代名詞ともいえるカメラ性能、改善されたバッテリー持ちについて解説します。
一方で、懸念材料とされるチップ性能や据え置きとなったストレージ、OSの安定性といった側面にも鋭く切り込みます。
さらに、画面がデカいことの利便性や、認証精度が向上した操作性、日常的な基本動作の快適さにも触れます。しかし、一部のAI機能がまだ使えないといった実用面での課題も見逃せません。
最終的に、このスマートフォンがその価格に見合っているのかどうか、多角的な視点から評価します。
この記事を最後まで読めば、あなたがPixel 9シリーズを購入すべきかどうかの明確な判断基準を得られるはずです。
「Pixel9がゴミ」という評判は本当か?
- レビューから見るPixel9の良い点
- 指摘されているPixel9の悪い点
- 所有欲を満たす洗練されたデザイン製
- 向上したと評判のバッテリー持ち
- やはり魅力的なPixel9のカメラ性能
レビューから見るPixel9の良い点

Pixel 9シリーズは、日々の使い心地を大きく向上させる、いくつもの優れた点を備えています。
特にディスプレイの品質、認証システム、そして接続性の3つの分野で著しい進化を遂げており、多くのユーザーから高い評価を得ています。
これらはスマートフォンの満足度に直結する重要な要素であり、旧モデルからの着実な改善が感じられる部分です。
屋外でも見やすい高輝度ディスプレイ
まず挙げられるのは、ディスプレイ性能の飛躍的な向上です。
Pixel 9シリーズには「Actuaディスプレイ」と名付けられた新しい有機ELパネルが採用されており、その最大の特徴は圧倒的な明るさにあります。
Proモデルでは最大2,400ニト、無印モデルでも最大2,000ニトという、前モデルを大幅に上回るピーク輝度を実現しました。
このため、日差しの強い屋外で地図アプリを確認したり、明るい場所で写真の出来栄えをチェックしたりする際に、画面の表示内容を非常にクリアに認識できます。
従来モデルでは、このような場面で画面に自分の顔や周囲の景色が映り込んで見づらくなることがありましたが、そうしたストレスから解放されるでしょう。
また、最大120Hzの可変リフレッシュレートにも対応しています。
これは、SNSのタイムラインを素早くスクロールする際は120Hzで極めて滑らかな表示を、一方で電子書籍のように静止した画面を見ている時はリフレッシュレートを自動的に下げることで、バッテリー消費を賢く抑制する技術です。
この滑らかな表示と省電力性能の両立が、快適な操作体験を下支えしています。
ストレスフリーを実現した生体認証
次に、毎日のように使うロック解除の操作性が格段に快適になった点も、大きな魅力です。
Pixel 9シリーズでは、画面内指紋認証に「超音波式」が採用されました。
従来の光学式が指紋の凹凸を光で撮影して照合するのに対し、超音波式は微弱な超音波の反響を利用して指紋を3Dで立体的に読み取ります。
これにより、認証の速度と精度が飛躍的に向上しました。
例えば、料理中で指が少し濡れていたり、冬場で指先が乾燥していたりする状況でも、これまでのモデルより遥かに正確に、そして素早く認証を完了させることができます。
支払い時など、急いでロックを解除したい場面での失敗が減ることは、日々の小さなストレスを解消する上で非常に大きな進歩と言えます。
もちろん、顔認証の性能も向上しており、AIによる顔特徴点の認識アルゴリズムが強化されたことで、これまで苦手とされていた少し暗い場所や、寝起きの顔、マスクを着用した状態でもスムーズに本人を認識します。
指紋と顔、二つの高精度な認証方法を状況に応じて使い分けられるため、どんなシーンでもストレスなくスマートフォンを使い始められます。
途切れにくい安定した接続性
最後に、スマートフォンをハブとしてイヤホンやスマートウォッチなど様々なデバイスと連携させる上で欠かせない、接続性の安定性も着実に向上しています。
最新のBluetooth規格に対応したことや、本体内部のアンテナ設計が見直されたことにより、特にワイヤレスイヤホンとの接続が切れにくくなりました。
多くのユーザーが経験する、満員電車の中や人混みでの音途切れが大幅に軽減され、より快適に音楽やポッドキャストを楽しめるようになったという報告が多数あります。
また、自宅内でスマートフォンを置いたまま別の部屋へ移動しても接続が維持されやすくなるなど、日常の様々な場面でその恩恵を感じることができるでしょう。
加えて、最新の通信規格である「Wi-Fi 7」にハードウェアとして対応している点も、将来を見据えた大きなメリットです。
まだ対応するルーターは多くありませんが、今後普及が進めば、家庭や公共のWi-Fi環境において、これまで以上に高速で遅延の少ない、安定した通信が可能になります。
これらの改善は、Pixel 9シリーズが長く快適に使える一台であることを示しています。
指摘されているPixel9の悪い点

Pixel 9シリーズは多くの魅力を持つ一方で、購入を検討する上で見過ごせない、いくつかの悪い点も明確に存在します。
特に、スマートフォンの心臓部であるチップの性能、長期的な利用に影響するストレージ容量、そして日々の使い心地を左右するOSの安定性という3つの側面において、ユーザーから厳しい声が挙がっているのが実情です。
これらは、価格に見合う価値があるかを判断する上で、慎重な検討が求められる要素となります。
AI特化の裏返し?ゲーム性能への不満
Pixel 9シリーズが抱える最も大きな課題の一つが、搭載されている自社開発チップ「Tensor G4」の性能です。
Googleは、このチップを純粋な処理速度の競争ではなく、AI(人工知能)を活用した独自の機能を最大限に引き出すために設計しています。
しかし、この設計思想が、特に高いグラフィック性能を要求される場面で弱点として現れてしまいます。
具体的には、『原神』や『崩壊:スターレイル』といった人気の高い3Dゲームを最高画質設定でプレイしようとすると、多くのエフェクトが飛び交う戦闘シーンなどで動作が著しく不安定になり、キャラクターの動きがカクカクと途切れてしまう現象が頻繁に報告されています。
さらに、高負荷な状態が続くと本体がかなりの熱を持ちやすく、パフォーマンスを意図的に低下させて熱暴走を防ぐ「サーマルスロットリング」という状態に陥りがちです。
こうなると、快適なゲーム体験は望めません。
もちろん、SNSの閲覧や動画視聴、Webブラウジングといった日常的な使い方で性能不足を感じることは皆無です。
しかし、15万円を超える価格帯のスマートフォンに多くのユーザーが期待する「どんな用途でも快適にこなせる万能性」という点では、競合のハイエンドモデルに一歩譲る、というのが客観的な評価になります。
時代に逆行するストレージ容量
スマートフォンの利便性を長期的に左右するストレージ容量に関しても、Pixel 9シリーズは不満の声が少なくありません。
iPhoneの上位モデルやGalaxyのハイエンド機など、直接のライバルとなる製品が最小構成で256GBのストレージを提供する中、Pixel 9シリーズは前モデルから据え置きの128GBからスタートします。
近年、4K/60fpsでの動画撮影は一般的になり、数分間の撮影でも数GBの容量を簡単に消費します。
また、人気のゲームアプリは一つで20GBを超えることも珍しくありません。
これに加えて、音楽配信サービスで高音質の楽曲をダウンロードしたり、動画配信サービスで旅行用の映画を保存したりすると、128GBという容量ではすぐに手狭になってしまう可能性があります。
さらに深刻なのは、Pixelシリーズは全モデルでmicroSDカードによる容量の拡張ができない点です。
つまり、後から容量を増やす手段が存在しないため、購入時に自身の使い方を数年先まで見越して、より大容量のモデルを選択する必要があります。
これは結果的に、購入時の初期費用をさらに押し上げる要因となっており、ユーザーにとって大きな悩みの種となっています。
最先端ゆえのOSの不安定さ
Pixelシリーズの大きな魅力は、Googleが開発する最新のAndroid OSを、どのメーカーよりも早く体験できることです。
しかし、この最先端であることは諸刃の剣でもあり、ソフトウェアの安定性に課題を残すことがあります。
これは、新機能の追加や大幅なシステム変更が、既存のアプリケーションや機能との間に予期せぬ競合(バグ)を引き起こすことがあるためです。
実際にユーザーからは、「特定のアプリを起動しようとすると、全く関係のない別のアプリが立ち上がる」「ホーム画面に配置したウィジェットが突然表示されなくなる」「Bluetoothイヤホンとの接続が頻繁に切れてしまい、その都度ペアリングをやり直す必要がある」といった、具体的な不具合が報告されています。
これらの問題の多くは、数週間から一ヶ月後に行われる月例のソフトウェアアップデートによって修正されていく傾向にあります。
しかし、アップデートが配信されるまでの間は、ユーザー自身がスマートフォンを再起動したり、問題のあるアプリを再インストールしたりといった、一手間かかる対処を求められる場面も少なくありません。
常に安定した動作をスマートフォンに求めるユーザーにとって、この「時折見られる不安定さ」は、購入をためらわせる十分な理由となり得るでしょう。
所有欲を満たす洗練されたデザイン製

Pixel 9シリーズのデザインは、従来モデルから大きく進化し、多くのユーザーから高い評価を得ています。
最も特徴的なのは、側面がフラットになった角ばったフォルムです。
これにより、よりシャープでモダンな印象を与え、手に持った際の質感も向上しました。
iPhoneシリーズを彷彿とさせますが、独自の個性を確立しています。
背面のカメラ部分は、これまでの「カメラバー」から、角が丸い「ピル型(錠剤型)」のデザインに変更されました。
この変更により、カメラ周りがより洗練され、スッキリとした外観になっています。
Proモデルでは、このピル型の中に広角、超広角、望遠の3つのレンズが機能的に収められており、デザイン性と機能性を見事に両立させています。
また、本体のカラーバリエーションも魅力の一つです。
定番のオブシディアン(黒系)やポーセレン(白系)に加え、落ち着いた色合いのウィンターグリーンや華やかなピオニーなど、ユーザーの好みに合わせて選べる多彩なラインナップが用意されています。
背面パネルにはマットな質感のガラスが採用されており、指紋が付きにくく、常に美しい状態を保ちやすいのも嬉しいポイントです。
これらのデザイン要素が組み合わさることで、単なるデジタルガジェットとしてだけでなく、所有する喜びを感じさせてくれる一台に仕上がっています。
向上したと評判のバッテリー持ち

Pixel 9シリーズでは、バッテリー性能に関して重要な改善が見られます。
特にバッテリー容量が増加したことで、全体的な駆動時間が向上していると評価されています。
複数の検証レビューによれば、動画の連続再生テストなどで旧モデルを上回る結果を記録しており、一般的な使い方であれば、朝から晩まで充電を気にせずに1日中使い続けられる安心感があります。
充電速度と電力効率
充電速度についても進化しており、Proモデルでは有線で最大30W、無印モデルでも最大27Wの急速充電に対応しています。
これにより、バッテリーが少なくなった際でも、短時間である程度のレベルまで回復させることが可能です。
ただし、注意点も存在します。
心臓部であるTensor G4チップは、競合の最新チップと比較して電力効率が完全には最適化されていないという指摘もあります。
そのため、高負荷なゲームを長時間プレイしたり、多くのアプリを同時に動かしたりするような使い方をすると、バッテリーの消費が想定より早くなる場面もあるようです。
したがって、Pixel 9のバッテリー持ちは、一般的な日常利用においては十分満足できるレベルまで向上したと言えます。
しかし、ヘビーユーザーにとっては、使い方次第で評価が分かれる可能性があることも念頭に置いておくのが賢明です。
やはり魅力的なPixel9のカメラ性能

Pixelシリーズの最大の魅力であり続けているカメラ性能は、Pixel 9シリーズでも健在であり、さらに磨きがかかっています。
ハードウェアの進化と、Googleが得意とするソフトウェア処理(コンピュテーショナルフォトグラフィ)が融合することで、誰でも簡単にプロのような写真を撮影できるのが大きな特徴です。
Proモデルには広角、超広角、5倍望遠のトリプルカメラが搭載されており、どんなシーンでも最適な画角で撮影できます。
特に、暗い場所での撮影能力は非常に高く、夜景モードを使えば、肉眼で見るよりも明るく、ノイズの少ないクリアな写真を記録することが可能です。
強い光源がある場所での白飛びも効果的に抑制され、光と影のバランスが取れた美しい一枚に仕上げてくれます。
AIを活用した独自の編集機能
撮影後の編集機能もPixel 9のカメラ体験を特別なものにしています。
代表的な機能は以下の通りです。
- 編集マジック: 被写体の位置や大きさを変えたり、不要なものを消したりすることが、AIによって直感的に行えます。
- ベストテイク: 集合写真で、複数の写真から各人物のベストな表情を合成し、全員が笑顔の一枚を作り出せます。
- 音声消しゴムマジック: 動画撮影時に紛れ込んだ風の音や雑踏のノイズなどを、AIが自動で認識して除去します。
これらの機能により、撮影に失敗したと感じた写真や動画も、後から手軽に理想的な作品へと生まれ変わらせることが可能です。
単純に綺麗に撮れるだけでなく、撮影後も楽しめるという点が、Pixel 9のカメラが多くのユーザーを惹きつける理由と言えるでしょう。
機能から見る「Pixel9はゴミ」と言われる理由
- チップ性能と据え置きのストレージ
- 基本動作を左右するOSの安定性
- 画面がデカいことのメリットと操作性
- 日本語ではまだ使えないAI機能
- 価格に見合っているのか?Pixel9はゴミかまとめ
チップ性能と据え置きのストレージ

Pixel 9シリーズが一部で厳しい評価を受ける大きな要因として、チップ性能とストレージの問題が挙げられます。
これらはスマートフォンの快適さを左右する重要な要素であり、競合機種と比較した際に見劣りする点が指摘されています。
期待を下回るチップ性能
Pixel 9シリーズには、Googleが自社開発した第4世代のチップ「Tensor G4」が搭載されています。
このチップはAI処理に特化しているとされていますが、純粋な処理性能、特にグラフィック性能(GPU)においては、同価格帯のiPhoneに搭載されているAシリーズチップや、他のAndroidハイエンド機に採用されるSnapdragonシリーズに及ばないのが現状です。
チップセット | AnTuTuベンチマーク (v10) 参考スコア | 主な特徴 |
Tensor G4 (Pixel 9 Pro) | 約130万~150万点 | AI処理に強いが、ゲーム性能は控えめ |
Snapdragon 8 Gen 3 | 約200万点以上 | 高いCPU/GPU性能でゲームに強い |
Apple A17 Pro | 約160万点 | 非常に高いシングルコア性能と電力効率 |
この性能差は、特に高負荷な3Dゲームをプレイする際に顕著に現れます。
最高画質設定ではフレームレートが不安定になり、快適なプレイが難しい場面があります。
日常的なアプリの使用では問題を感じることは少ないものの、15万円以上するハイエンドモデルとしては、ゲーム性能に物足りなさを感じるユーザーが多いのは事実です。
最小ストレージ容量の問題
もう一つの不満点は、ストレージ容量です。
Pixel 9およびPixel 9 Proの最小モデルは128GBからとなっています。
これは、競合する多くのハイエンドモデルが256GBを最小構成としている流れに逆行するものです。
近年、4K動画の撮影や高画質な写真、大容量のゲームアプリなどが一般的になり、128GBではすぐに容量が不足してしまう可能性があります。
特にPixelシリーズはmicroSDカードによる容量拡張ができないため、購入時に十分な容量のモデルを選ぶ必要があります。
動画撮影や多くのコンテンツをダウンロードして楽しみたいユーザーにとって、このストレージ設定は大きな制約となり得ます。
基本動作を左右するOSの安定性

Pixel 9シリーズの使い心地を評価する上で、基本動作とOSの安定性は切っても切れない関係にあります。
多くのユーザーは日常的な操作の快適さを期待しますが、現状では評価が分かれているのが実情です。
基本動作の快適さ
まず、Webサイトの閲覧、SNSのチェック、動画視聴といった日常的な基本動作については、非常に快適であるという評価が多数です。
Tensor G4チップと12GBのRAM(Proモデルは16GB)の組み合わせにより、アプリの起動や切り替えはスムーズに行えます。
特に120Hzのリフレッシュレートに対応したディスプレイは、スクロール時の表示が非常になめらかで、ストレスを感じることはほとんどありません。
この点においては、多くのユーザーが満足できるレベルに達していると考えられます。
OSの安定性に関する課題
一方で、ソフトウェア、特にOSの安定性にはいくつかの課題が指摘されています。
PixelシリーズはGoogle純正のスマートフォンであり、最新のAndroid OSをいち早く体験できるというメリットがあります。
しかし、その反面、リリース直後のOSには細かな不具合(バグ)が含まれていることがあり、動作が不安定になることがあります。
実際にユーザーからは、「特定のアプリを起動すると、全く関係のない別のアプリが立ち上がる」「壁紙やシステム設定の変更がすぐに反映されず、スマートフォン本体を再起動しないと適用されない」といった声が挙がっています。
これらの問題は、毎月のセキュリティアップデートなどで徐々に改善されていく傾向にありますが、購入直後や大きなアップデートの直後には、予期せぬ不具合に遭遇する可能性があります。
このように、基本動作そのものは軽快であるものの、それを支えるOSに時折不安定さが見られる点が、一部のユーザーから厳しい評価を受ける一因となっています。
画面がデカいことのメリットと操作性

Pixel 9シリーズ、特にProモデルやXLモデルを選ぶ上で「画面がデカい」ことは、大きなメリットにもなれば、操作性の面でデメリットにもなり得ます。
ここでは、その両側面について見ていきます。
大画面がもたらすメリット
大画面の最大の利点は、一度に表示できる情報量の多さです。
ニュース記事や電子書籍を読む際には、スクロールの回数が減り、快適に読み進めることができます。
また、動画コンテンツを視聴する際には、迫力ある映像体験が得られます。
特に、海外の動画にリアルタイムで翻訳字幕を表示させるような使い方をする場合、字幕のためのスペースを十分に確保できるため、映像と字幕が重なって見づらくなるというストレスがありません。
さらに、画面が大きいことでアイコンやボタンも大きく表示されるため、押し間違いが少なくなるというメリットもあります。
手が大きい人にとっては、キーボード入力などもスムーズに行えるでしょう。
操作性に関する評価
一方で、操作性については評価が分かれます。
Pixel 9シリーズでは、認証機能が大きく進化しました。
超音波式の画面内指紋認証は、指が少し湿っていても高速かつ正確にロックを解除できます。
顔認証も同様に精度が向上し、暗い場所でも認識しやすくなりました。
日々のロック解除という基本的な操作性が向上した点は、高く評価できます。
しかし、物理的な操作性には注意が必要です。
本体のサイズが大きくなれば、当然ながら重量も増します(Pixel 9 Proは約199g)。
片手で長時間持っていると疲れを感じるかもしれません。
また、手が小さい人にとっては、画面の隅々まで指が届かず、片手での操作が困難になる場面も出てきます。
側面が角ばったデザインになったことで、持ち方によっては手が痛いと感じるという意見も見られます。
このように、大画面は情報量の多さという明確なメリットを提供する一方で、携帯性や片手での操作性をある程度犠牲にするトレードオフの関係にあると言えます。
日本語ではまだ使えないAI機能

Pixel 9シリーズの大きな売りは、Googleの最新AI「Gemini」を深く統合した高度なAI機能です。
しかし、発表された魅力的な機能の多くが、現時点では日本語に完全対応していないという大きな課題を抱えています。
これが、「期待していたのに使えない」という不満につながっています。
例えば、発表時に注目された「Call Notes(要約付きの通話録音)」や、スクリーンショットの内容をAIが解析して整理する「Pixel Screenshots」といった機能は、まだ日本語での利用ができません。
また、より自然な会話体験ができるとされる「Gemini Live」も、利用できる言語が限られています。
もちろん、日本語で利用できるAI機能も存在します。
写真に写り込んだ不要なものを消す「消しゴムマジック」や、集合写真で全員の表情をベストなものに差し替える「ベストテイク」などは、従来から引き続き利用可能です。
しかし、これらの機能はサードパーティ製のアプリでも類似のものが存在するため、Pixelだけの圧倒的な優位性とまでは言えません。
また、音声アシスタントとしてGeminiを有効にすると、これまでGoogleアシスタントで出来ていたアラームの設定やナビの開始といった基本的な操作がうまく動作しないことがある、という報告もあります。
要するに、Pixel 9のAI機能は将来的な可能性を感じさせるものの、特に日本のユーザーにとっては、その真価を十分に体験できるまでにはまだ時間が必要な状況です。
多くのAI機能が「お遊び」のレベルに留まっており、日常的に役立つ実用的な機能が制限されている点が、厳しい評価の一因となっています。